いちご狩りの研修がまだ続いています。
朝7時から長さ150mのいちご畑の棟をいちご狩りに追われている毎日です。
どこの農園のいちごハウスにも、蜜蜂の箱の巣が必ず1個は入っています。
蜜蜂の種類はわかりませんけどね。
日差しが差してくるころには、ブンブンと音を立てて苺の花の周りを飛びかいます。
いちご狩りをはじめたときは、蜜蜂が顔のまわりに飛んでくると一瞬「オオ、ミツバチ」、「刺される」のではと肩をすぼめます。
農園のオーナーさんの話によれば、「蜜蜂を手で払ったりしないで、黙っていれば刺されることはありませんよ」と。
朝、一番に、いちご畑のビニールハウスの引き戸を開けると、3~4匹の蜜蜂が死んでしまってます。
どうしたの蜜蜂さんは?
昨夜の温度が寒すぎたの?
原因は?とても気になり、ミツバチの寿命なのかしら?
いちご畑にいるかわいい蜜蜂の寿命や女王蜂の特徴など、そして、いちご畑に蜜蜂がなぜいるのか?
気になりましたので、ミツバチをよく知るオーナーさんに質問して分かったことを記事にしてみました。
ミツバチの寿命は?
いちご畑のビニールハウスをブンブンと飛びまわっているミツバチは全部メスだといいます。
働きバチと言われるものは、巣をつくるのも何をするのもすべてメスの蜜蜂なのだとか。
オスは巣もつくらないし、ミツも採らないし、花粉も集めてこない、何にもしないんです。
そして、驚いたのは?
オスの蜜蜂は箱の中にはいないそうです。
どこかオスだけが集まるところがどこかにあって・・・。
変わった特徴と言ってしまえば、それまででしょうけど・・・。
新しいビニールハウスに入れられたミツバチは環境の変化で、ストレスが大きくなり、何匹かはストレスでなくなってしまうといいます。
ミツバチの寿命は働き蜂が受けるストレスが大きいのでしょうね。
ミツバチの女王蜂は2~3年といわれてます。
今年のいちご畑にいる蜜蜂は冬を超えましたので、春になって新しい蜜蜂が生まれますので、次世代に任せて死んでしまいます。
蜜蜂たちの働き蜂は、一生を仕事に捧げて働きながら外で死んでしまうのです。
短いように思えるミツバチの寿命ですが、この仕組みが女王バチの特徴で明らかになります。
働き蜂に守られている蜜蜂の女王蜂の特徴が気になりますよね。
女王蜂の生態は?
女王バチの決定方法は、卵の段階でこの卵が「女王バチ」と決められて、卵から孵った途端にロイヤルゼリーが与えられてどんどん大きく育てられるらしいのです。
選び方の根拠がどこにあってそうなるのか、いまだに未知の世界だと専門家の人は言っています。
人間社会であれば、人柄とか学歴とか、選挙で選ぶとかありますけどね。
蜜蜂の世界では、卵の段階で決まっているのが、不思議でなりません。
そして、女王蜂の生態では、人間世界にはできない特殊な機能を持ち合わせているようです。
人間の子供は、男と女は生まれてみないとわかりません。
ところが、女王バチはオスとメスを産み分けることができる特殊な能力をもっているのです。
驚きの能力だとおもいませんか?
働き蜂はメスばかりだと言いましたが、女王バチは自らの寿命を伸ばすためか、メスしか産みません。
それでは、ちょっとかわいそう?ということで、子孫保持のため何匹かオスを生みます。
男性の人がこの記事読んだら、力、無くしそうで心配です(笑い)。
大丈夫ですよ、蜜蜂の世界の話ですから・・・。
ここまで聞いていると、蜜蜂の世界ではオスは寿命も短そうですね。
さらに、ミツバチといちご畑の関係がどうしてなのか?も調べてみました。
蜜蜂はいちご畑になぜいるの?
蜜蜂から想像するのは、フランスパンに付けて食べると美味しい「ハチミツ」だけと思ってませんでしたか?
ハチミツを採るのも大事な蜜蜂さんのお仕事ですけど、ミツバチがいなくなると一番困るのは「人間」と言われています。
蜜蜂が地球上からいなくなってしまうと、ハチミツがなくなるばかりでなく、植物の受粉ができなくなってしまいます。
受粉がされないと、美味しいフルーツが取れなくなって、山林に隠れている動物たちの食べ物は激減してしまいます。
これが、3~4年も続いていくと、人間も動物も農家の人も困ります。
そしていちご畑も苺ができなくなります。
多くの生物の寿命は短くなるでしょう。
蜜蜂はいちごの花の受粉をしてくれる、大事な仕事仲間というわけです。
まさか、いちごの花に人工授粉は人間では到底できるものではありません。
いちご農園のオーナーさんが使う専門用語で、受粉専門の蜜蜂のことを『花粉交配(ポリネーション)用蜜蜂』と言ってました。
花粉交配を必要とする野菜やくだものは、ちょっと考えただけでもたくさんあります。
イチゴ、ナス、メロン、スイカ、キュウリ、カボチャ、梅、桃、キウイ、梨などなど。
さらに、大切な受粉の仕事をしてくれるミツバチたちは、どこからビニールハウスへ入ってくるのか、再び農園のオーナーにお聞きしました。
レンタルのミツバチたち
いちご畑にいる蜜蜂たちは、農家さんがミツバチ養蜂業者さんからレンタルで借りているものです。
ミツバチが入っている箱の中に約5000匹、途中で寿命が尽きて無くなったりしますから、厳密にはわかりません。
1月のレンタル料は教えてくれませんでした(笑い)。
農家さんのなかには、自分たちで蜜蜂を養蜂しているオーナーさんもいますが、今はほとんどが蜜蜂は養蜂場からのレンタルみたいです。
いちご畑のビニールハウスにいるミツバチの寿命は、連棟ハウスに入るミツバチが特に短いようです。
(ハウス内の温度調節がむずかしいのでしょうか?)
そして、ミツバチの特徴として、紫外線カットフィルム使用のビニールハウスでは、蜜蜂は飛ばないので要注意だとか。
春になると蜜蜂たちは?
ビニールハウスの中だけを飛び回るようになっていた蜜蜂たちは、春の空気を知って外に遊びに行くようになります。
苺のビニールハウスを解放するようになるからです。
(苺のために温度調節をするために。)
毎日のように受粉で働いていた蜜蜂は、外にでるようになって、他の花の臭いに誘われるようになっていくそうです。
設置してある箱に戻ってくるのは希で、ほとんどがいなくなってしまうと苺農園のオーナーさんのお話でした。
蜜蜂もビニールハウスの中に閉じ込められたら、窮屈だったんですね。
おいしい蜜を探して遠くにいっちゃうんですね。
ミツバチに刺されたら
いちごハウスにいる蜜蜂に私は刺されたことはありませんが、刺されないとはかぎりません。
苺を入れる台車を転がしながら苺を収穫するのですが、この台車をミツバチの巣にぶつけてしまうことがときどきあります。
すると、蜜蜂の巣の中からミツバチが「何ごと?」って出てきて、危険と感じて攻撃して密蜂に刺されることも。
目の下あたりを刺されますと、1週間ほど腫れて(お気の毒)って感じになるといいます。
- (赤くはれ、ほてります)
- ↓
- その後かなりのかゆみになります。
- ↓
- 1週間ほどでおさまります。
状態としては、異常にかゆくてかゆくて、キンカンを塗って誤魔化す人もいるとか。
とにかく、かゆい(ヒスタミン)のが問題なようです。
でも、蜜蜂は、よほどのことがないかぎり刺したりはしません。
かゆみどめに抗ヒスタミン剤・ヒスタミンの分泌を抑えるのにステロイド(副腎皮質ホルモン剤)が有効です。
そして、あまりに治りが悪い場合は、専門家の医者に診てもらうことをおすすめします。
ミツバチの寿命は働きバチほど短いのはなぜ?女王蜂は8倍!まとめ
蜜蜂の女王バチの特徴がわかったことで、ミツバチ(働き蜂)の寿命が短いのがわかりました。
女王蜂の卵のオス・メスの調整ができるとは、何億年という歴史が女王バチに与えた機能。
この機能で、働き蜂の寿命までコントロールしているのでしょうね。
この記事を書いてから蜂蜜を食べるとき、すこし時間をかけてたべるようになりました。
だって、働き蜂のみなさんのお陰ですからね。
そして、一番、驚いたのは、いちご畑に「花粉交配(ポリネーション)用蜜蜂」がいたことですね。
もしかして、知らなかったのはわたしだけ?
あら!
お恥ずかしいことを・・・。
これは、あなたと私の秘密にしてね。
また、次の記事でお会いしましょう。